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ひたすら描くのみ

 

何はさておき、展示できるイラストがなければはじまりません。モノクロの作品は数点あるのでこのまま増やしていくとして、カラーで満足できるものはなく、一から描いていかなくては。それができてからDMやフライヤーをつくることになるので、のんびりもしていられません。

 

後々メインとしてつかうことになる写真のイラストが、一番はじめに着手したものですが、この段階の日付をみると6月10日。配布物などは1ヶ月前にはできていてほしいことを考えると、まったく余裕も何もないなと、今ふりかえってギョッとします。でもこのころはまだそこまで切羽詰っておらず、久々の水彩が楽しくて、でもなかなか思うようにしあがらなくて、毎日少しずつ描き進めていきました。


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最終更新日 : 2010-09-08 09:51:37

お姫様なバッグ

肝心のイラスト着手はかなりギリギリでしたが、自分でやること以外はもう少しはやくはじめていました。

 

イラストをつかったコラボレーションバッグ。

 

もともと自分のイラストをつかったバッグが欲しくて、業者に依頼してプリントした革のトートなどがあったのですが、今回はテーマの世界観にあわせて、完全にオリジナルな作品が欲しいと思いました。

でも、バッグ作家さんに知り合いはいないし…と考えたところ、いえ、幸いなことに私にもいました。この方に依頼してみたい、そしてまったく知らない仲ではない、という人が。

 

西荻窪に、いわゆるレンタルボックスの発祥の地である「ニヒル牛」「ニヒル牛2」というお店があるのですが、ご縁があって数年前からそちらにちょっとした小物をおいたり、イベントをさせていただいたりしていたのです。その店にはいわゆる手芸品の域をこえた、個性的で高い技術をもつ、いろいろな作家さんがいて、カフェの常連でもある私は知らないうちにかなりの方と顔見知りになっていました。

 

今回、バッグの製作を頼んでみたいと思った青山由華理さんも、人気のバッグ作家さん。彼女の作るバッグは主に布製で、A4くらいのものは楽に入るとか、肩掛けができるとか、芯がしっかりはいっていてつかいやすいとか、個人的に「こんなバッグが欲しいな」というポイントをクリアしつつ、とてもかわいいので、前から気になっていました。

 

今回バッグを作るなら、いかにも姫が持ちそうなパーティーバッグではなく、普段使いにつかえるような実用性がありながら、でもちゃんと姫!という、あまりなさそうなバッグがいいなと思ったのです。あんなつかいやすいバッグを作っている青山さんなら、きっとわかってくれる。でも、他人のイラストと世界観を表現するようなものを、彼女がひきうけてくれるでしょうか?

 

不安と期待を抱えつつ、彼女の連絡先を教えてもらおうとむかったある日のニヒル牛で、バッタリその本人と遭遇、これは幸先のいい偶然です。それからメールでやりとりをし、思った以上に快く彼女が引き受けてくれ、最初の打ち合わせを吉祥寺のカフェ(写真、カフェゼノン)でおこなったのが5月の上旬。

 

打ち合わせで「こうしたい、ああしたい」と私がいうのを、青山さんが的確に理解してくれて、二人でどんどん話がふくらんでいき、時間も忘れて話し込んだ高揚感がありありとよみがえってきます。その後、布をお渡ししたり、一緒にピンとくる材料や素材を買出ししたりするたびに、今まで一人で作ろうと思っていた世界が、言葉のやりとりからどんどん明確になり、さらに広がり、生き生き色づいていくのは、本当に嬉しい経験でした。

 

とはいえ肝心の製作は青山さんに丸ごとお願いするしかありません。デザインもふくめ、まるっきりおまかせしてしまった私は、彼女の苦労もしらずに「これで安心」と、できあがりまでひたすらワクワクして待つことになりました。


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最終更新日 : 2010-09-08 13:07:34

お姫様なお菓子

もうひとつの、そして自分では作れない目玉となる「姫展のお菓子」。これもどうしようかと悩んだのですが、そうそう、ニヒル牛にはお菓子やさんたちも出入りしているのです。

 

オーナーの石川あるさんに、「実は個展でお菓子を作ってもらう人を探していて」と相談したところ、彼女が即答してくれたのは「大人カフェさんに頼んでみたら」ということでした。

これもまた、実は私が「できたらこの人に頼めないかな」と思っていた人なので、やはり判断は間違っていないと一人でほくそ笑みます。

「大人カフェ」さんというのは、二人のユニットで、ニヒル牛のイベントなどにかわいいクッキーやケーキを納品してくれる人気のお菓子やさん。ニヒル牛以外では、Patisserie chimmie (パティシエ珍味) さんという屋号で活動しています。ユニットのおひとり、銀作家のTさん(なぜお菓子屋さんと銀作家さんがユニットなのかはいまだに知らないのですが、とてもよいコンビ)につなぎをつけていただき、Chimmieさんからご快諾いただくことができました。彼女のホームグラウンド宇都宮で、中国茶をのみながら「はじめまして」のご挨拶と打ち合わせをしたのが5月の半ば。

 

このときも、ぼんやりとしたイメージでしかなかった私の話から、Chimmieさんがどんどんアイデアをふくらませてくれて、またしても大興奮。イベント慣れしている彼女は、お茶の出し方やセレクト、お菓子の飾り方や販売方法、そしてアイテムの選定など、どんどん意見を出してくれました。なんと心強い人に頼んだんだろう!

 

中でも予想外だったのは、「せっかくだからイラストをプリントしたお菓子をつくってみましょうよ」という提案。そこまで大量に作れるわけではなし、個人でそんなことができるの?(以前、菓子会社の企画部にいたことがあるので、小ロットのオリジナル品をつくるのは結構高くつくという感覚がしみついているのです)とピンとこないでいる私に彼女が提案してくれたのは、「ステンシルシートのようなものをつかって、アイシングでクッキーに絵を描く」というもの。

 

そんなことができたら素敵すぎる!ちょうど、思い切って小型カッティングマシンを購入していたので、試行錯誤しつつステンシルシートの試作をつくり、彼女に送ることができたのは、6月にはいってからでした。

 

その後のChimmieさんはさまざまな問題と格闘しつつ、怒涛の仕込みに入っていくのですが、これもまた私は「まかせたからには安心」とばかり、その苦労もしらずに自分の作業に没頭するのでした・・・。


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最終更新日 : 2010-09-09 14:17:57

アクセサリーをつくろう


さて、イラストと平行してこまごましたもの、時間がかかりそうなものを作り始めます。女子はお菓子やバッグと同じくらいアクセサリーも好き、ということでイラストを加工したアクセサリー。樹脂のパーツ作りは落ち着いてやらないといけないので、はやめに着手しました・・・といっても大して余裕はありませんが。

 

カラフルでキッチュなアクセサリーもいいのですが、今回のイメージではモノクロのイラストをつかって、できるだけ白やシルバー、金古美カラーでまとめることに。

最近雑誌やショップでも「姫系」というジャンルがありますが、そのイメージがどうしても白とピンク、黒とピンクなどガーリーに寄り勝ちで自分にはちょっと近寄れなかったので、シックな感じに仕上げられたらいいなと思うのです。が、技術が追いつくかどうか、肝心のそこが不安です。


 

 

 

 
 


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最終更新日 : 2010-09-09 04:53:21

小物をつくろう

 

 

 

イラストをつかった小物は、アクセサリーのほかにもいろいろ作りたいと思っていました。小さな家具や化粧品のボトル、インテリアフレームにクッション、羽根ペン。

「こんなものが自分の部屋にあったらいいな」と思ってもらえたらいいし、もう一方では雑誌の小物撮影などのスタイリングにオリジナル雑貨をつかったりすれば、特集のイメージにあったページをより表現しやすい、というようなことも考えました。

 

そこまで伝えられる展示になるかどうかは、ここのがんばりにかかっているのですが・・・こまごました作業は意外と進みが遅く、ほんの洒落のつもりだった羽ペンをこしらえるのにも3日かかってしまう始末。


 

 

 

 

 

それでもなんとか少しずつ、既製品なども使用しながら、私の狭いリビングはできあがった小物たちであふれていきました。

作っているものは華やかでも、作業している場所はまるっきり倉庫です。朝起きて、リボンやシール、粘土などが散乱している部屋をみてはうんざりする日が続きました。アトリエが欲しいなんてことを考えたのははじめてかもしれません。


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最終更新日 : 2010-09-09 04:54:21


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