目次
MUGA11号
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季節の詩     rita
第一回ウルトラリンパ講座
狙うは“メッシ(滅私)”効果?  那智タケシ(ライター)×松本成悟(農家)
物質的問題(material question)について J.クリシュナムルティの場合
アラスカ便り―北の果てに暮らす日々― 「ユア、山菜採り」
編集後記
MUGA12号
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季節の詩     rita 
宮本武蔵に通じる「自分に勝つ」力  菊池クミユキ
狙うは“メッシ(滅私)”効果? 後編 
0円ハウスに住む新政府総理大臣~無我的生き方の実践例としての坂口恭平
アラスカ便り―北の果てに暮らす日々― 「夏至」(最終回)
編集後記
MUGA13号
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季節の詩     rita
例外者たちの宴1 鎮魂歌     那智タケシ
書評:『スプーン』、『オカルト』森達也著
現代女優試論
「1未満であることの大切さ」    たまちゃん×那智タケシ
編集後記
MUGA14号
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季節の詩     rita 
例外者たちの宴2 白竜様   那智タケシ
無我表現という言語ゲーム 
あっちゃん卒業に思う
ウルトラリンパ講座 番外編
「変身願望を直視する」     たまちゃん×那智タケシ
編集後記
MUGA15号
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季節の詩     rita 
例外者たちの宴3  秋      那智タケシ
アフォーダンス理論について 
原発弁護団から見える風景 
「新しい教祖を作らないために」     たまちゃん×那智タケシ
編集後記
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あっちゃん卒業に思う

◇エッセイ

 

あっちゃん卒業に思う

高橋ヒロヤス

 

平成24824日から3日間連続で行われた東京ドーム公演の翌日、前田敦子の最後の劇場公演がyoutubeで生中継されていたので、最初から最後まで通しで観た。

 

A6thの「目撃者」公演だったが、生で見ているわけではないのに、テレビや大型舞台でのコンサートとは違う臨場感が伝わってきた。

 

特に『命の意味』や『I'm crying』のような歌をやっているときの前田はじめメンバーの表情がすごくよかった。テレビ中継されたいつもの(すっかり食傷気味の)ヒットメドレーではなく、あの『命の意味』と『I'm crying』を全国放送した方がずっとAKBの魅力的な姿を伝えられたのにと思う。特に中高生に見てほしい。AKBなんて、と馬鹿にしているクールな中高生ほど、見ればガツンと来るんじゃないだろうか。

 

『目撃者』公演のセットリストが終わると、選抜メンバーが出て来て、テレビ向けパフォーマンスが始まった。正直あっちゃんは疲れていた。ドームで三日間連続公演の後にこれだけのことをしてよく倒れないでいられるものだと思う。

 

その後、選抜メンバーひとりひとりから前田への「贈る言葉」のコーナーになった。

 

一人の女の子のために捧げられた、この演出過多で冗長な時間が、すべてCM抜きで全国放送で生中継されたというのは異常なことだと思う。

 

しかし、「24時間テレビ」などとは違って、この空間には何かつくりものでない、地上の人間の思惑を超えたなにか神聖で真実なものが充溢していたため、このような異常事態が許されている気がした。

 

そこで誰が語っているかは問題ではなかった。語られていること(ありがとうとか頑張ってとか服をくださいとか)も問題ではなかった。

 

それはAKBという「言語ゲーム」に日本人全体、否世界全体が(好むと好まざるとに関わらず)参入した瞬間であった。

 

そして、前田敦子の卒業で、何かが終わった。

 

何が始まるのかは、これから明らかになるだろう。


ウルトラリンパ講座 番外編

◇ヘルスケア                       

 

ウルトラリンパ講座 番外編

 

9月9日 稲敷市にて

 

参加者

菊=菊地クミユキ(ウルトラリンパ開発者)

那=那智タケシ(ライター)

加=加藤女史(ウルトラリンパ講座受講者)

奥=菊池氏の奥様

 

※9月9日、急遽、リンパ講座のメンバーと二人で菊池氏のご自宅にお邪魔して、施術とレクチャーを受けました(定例の講座は5、6人で場所を借りてやっています)。約八時間ほど様々な話をしたのですが、途中で「この話、面白いな」と気づいたので少しだけテープを回しました。アルコールも入っている中での話しなので、ぶっとんだところもありますが、菊池氏の人柄や雰囲気が出ていると感じているので、リンパ講座の番外編としてご紹介します。

 

●ものごとは口だけじゃなくて、できないとだめ

 

菊 霊の切り方を能の鼓を打つ話で気づいたのね。能の鼓がどうしても打てない人が、インディアンのところに行って、気づいた。普段は、ヨーッポンといく。でも、ほんとはヨーではなく、ウォー。ウー、というのは神主さんが地鎮祭りで地を収めるためにウーしか言わない。コヨーテが月の夜にウォーと鳴く。霊を切るというのは、昔から能でやっていた。ウォー、ポン。

那 よくわからないですね。能というのは霊を鎮める儀式だと聞きますけどね。

菊 戦に行く前に、能のウォーッポンっで霊を切っていく。ウーっていうのは霊を収める。ウォーっていうのは心を休める。不安を休める。これで霊を切れる。リンパをやっても、それをきちっと覚えないと受けちゃう。でも、これは最後じゃないと教えない。リンパをできたやつにだけそれを教えようかな、と。

 (しばし、心霊談義になる)。

菊 そういえばね、知り合いの蕎麦屋のお姉さんが、宇宙人と交信できるイギリスの有名人の通訳をやっているんだって。今度来たらその人、おれと会わせてくださいよ、と頼んだ。おれが何を考えているかわかる?

那 会って? 本物かどうかって?

菊 そう。

那 見極める?

菊 見極める必要もないよ、やれって言うんだよ。ここでやってくれる?それをって。

那 会ったんですか?

菊 まだ会ってない。会うチャンスはあったけど。でも、絵を見せてもらったけど、うさんくさいなと思った。ものごとは口だけじゃなくて、できないとだめだよね?

加 できる方じゃないから…

菊 そういうことじゃなくてさ。

那 今、尖閣諸島の問題とか、日本、やばいですよね。

菊 でも、日本って今、弱すぎるよね。おれはカナダいて、毎日オリンピックやっていたようなもんだよ。日本を背負って。おまえ何人だ?からはじまるんだから。商売は競り合い、競争じゃん。勝たないと商売なりたたないんだよ。山に連れていかれる。熊もいるからみんなライフルを持っている。山に行けば殺されちゃうよね。簡単に。毎日オリンピックやっていた。今回のことだって本当はどってことないこと。

加 世界が違いすぎてすごいなぁって。

菊 実際やってることだから。

奥 毎日がオリンピックって面白いわね。

加 こういう人もいるんだなって。

 

●勘がすべてを左右する

 

菊 おれの人生でさ、自分の感情を抑えたことはない。でも、五体満足で生きているよ。

 でも、那智くんはさ、繰り返すけど、カナダに一ヶ月くらい行った方がいいよ。すごいインディアンを紹介するからさ。きみはあと経験だけ。全然違うよ。一ヶ月いたら三ヶ月いたくなるよ。

那 最近、なんか行き当たりばったりじゃないけど、出会った人の縁とかで、こっち行った方がいいかな、とかあまり考えてないんですよ。菊池さんと会ったりして、話したりして、そういう道もあるな、とか。

菊 だから、それはおれは一つの情報だから。

那 人生が左に行けと言っているから行こうかな、とかそれくらい。前よりも素直に感じるようになった。あまり考える必要もないなっていうか、考えてない(笑)

菊 だからおれ、直感だよって言ってんじゃん。勘。これがすべてを左右する。人間の歴史がね、四千年あるか何万年あるかわからないけれど、その先祖のデータがすべて収縮して自分の中に入ってきている。それが大事な時に勘としてぴっと教えてくれる。それに素直にしたがって行動できるか、もっと違う風に考えるか、その差だけなんだよ。おれは全部とストレートに先祖が教えてくれる勘に従ってきた。それで今のおれがある。

加 今までそのデータ活用してこなかったな、私。

菊 活用しないともったいないじゃん。だってすべてそのデータというのは、自分の先祖が全部あなたのために用意してくれているんだから、逆のことをやったら全部ブレーキになっちゃう。そういう人生を送っている人は多い。

加 ブレーキかかっているんですか?

菊 かかってる。

加 ええ?(笑)

菊 かかってるんじゃなくて自分でかけてる。

加 自分でかけてるんだ。

那 でも、こういうところにきて、ブレーキ取れてきてるんじゃない?

菊 だから、全然違うじゃん。二人とも、施術受ける前と顔が違うよ(那智は徹マン、加藤女史は冷房病で顔色が悪かった)。人生ノリだからさ。

加 しばらくノリノリでいけますかね?

菊 いけるいける。

 

●自分が元気になれば、人を元気にさせようとまで思う必要はない

 

菊 カナダでヒノキの輸出をやっていたんだけどさ、ヒノキは手を当てるとあったかくなってくる。物質でマイナスイオンが一番出る。だから寺や神社でヒノキを使う。ヒノキの中にいると健康になって元気になってくる。ヒノキの中にいるから。それが一つ。拍手も体にいい。神社の中には何もない。

加 鏡しかないですもんね。

菊 神社ですごいところは、どれだけそばに良い木が立っているか。

那 山のエネルギーってあるんじゃないですか?

菊 木のエネルギー。あとは、良い岩があるとそこから出るエネルギーもある。

 粉々に砕いた石が入った袋を取り出す。

菊 入ってみたら温泉以上の石がある。北海道に上ノ国町という所がある。そこでしか取れない石。何で地球上にこんな物質があるんだろう?っていうエネルギーのある石。それをサウナが使って岩盤浴にしている。それをおれが細かくしろって言って粉にさせた。ある粉と混ぜて風呂に入れて入ると、温泉なんてもんじゃないくらい体があたたまる。ぶわーっとあっという間に。ぬるいお湯でも。

加 私、ずっとシャワーなんですけど、だめなんですかね?

菊 風呂に入ってお湯を飲む。それをしないとだめ。だから、今度会うまでずっとそれをやって。風呂に入ってお湯を飲む。今、それをあげるから。健康じゃないとだめだよ、基本は。

 アッサムグリーン?という白い石の粉に、シリカという黒い石の粉を入れて混ぜている。

那 シリカって何ですか?

菊 石の名前。ブラックシリカ。白い石の粉は酸素を発生する。体をきれいにする。菌を殺す。ミルクの風呂に入っているみたい。

加 いいじゃないですか? 温泉感覚みたい。

菊 泡は全部酸素なの。その中にブラックシリカがあるから。物質というのは細かければ細かいほど効率がよくエネルギーが伝わる。一個の石をぽんと入れるより細かくした方がいい。

 このアッサムというのはおれが名づけたのね。アッサムというのは、英語でgoodの最上級。すばらしい。

加 札幌のアッサムと違うんですね?

菊 違う、違う(笑)おれの友達がやってるの。

加 さすがだー。

那 なんでも知ってるね。

加 少し知恵があるだけで、自分で作ってできちゃう。

菊 おれが発明したんじゃないよ。人間関係、すべて。スプーン二杯ね。水も腐らない。風呂もきれいになる。

加 女王様気分で入ります。

奥 しゅわーって出るんですよ、その時入らないとね。

加 今日は来て良かったです。元気になれそう。

菊 元気になるのが一番だから。

加 元気になると人にも元気を分けられますからね。

菊 まず自分が元気になってね。分けようなんて思わないでね。

加 自分が元気にならないと人を不幸にさせるから。

菊 そこまで考える必要はない(笑)自分が元気になれば。人を元気にさせようなんて思う必要もないよ。

那 今日はありがとうございました。


「変身願望を直視する」     たまちゃん×那智タケシ

◇対談                       722日 西荻窪にて

 

根元共鳴×無我表現 2  

 

「変身願望を直視する」     たまちゃん×那智タケシ

 

                 た・・・たまちゃん 根元共鳴体験をした主婦

                           スピリチュアルアーチスト

                              (ブログ「たまちゃんSOUZOU学科」)

                 那・・・那智タケシ ライター 無我研代表

 

●般若心経は生命の賛美歌

 

那 根元共鳴についてもう少し聞かせてください。

た あまり人に言わないんですけど、何かおかしなことを言ったらごめんなさいね。

那 ええ…

た いろんな感情、あるじゃないですか。振動がある。根元って人間の感情の振動を欲しがっている。刺激として。それで1に近づく感じ。感情の揺れが。それが実体を作っている。いろんなところで感情が揺れるじゃないですか。

那 揺れますね。

た 一番残念なのは感情が揺れないこと。根元にとって。無関心でいることが一番、何にもならないっていうのがわかった。何となく。何を思ってもいいんだよねって。関心を持つこと。いろんなことに。それで、こんにゃろーと思ったり、安心したり、様々な感情、私が揺れることで他の人も揺れる。みんなこう、揺れる。一人が揺れれば他の人も揺れる。一人が気づけば、隣人も同じように…

那 共鳴する。

た そういうことです。なるほど、と思って。ずっと般若心経を読んできて、意味はわからない。私もばかだし、漢字もよくわからない。最後のギャーティ、ギャーティ、ハラギャーティというやつも意味がわからない。それは解説がないっていう。根元共鳴で風船が一つになったのがずつと頭にあった。あれは何だったのだろう?って。その時に、あれが生命の賛美歌じゃないけど、やったれ、やったれ、みたいな。感情を震わしていこうぜ、みたいな。やったれ、やったれ、と。そういう風に捉えられた。ああ、そうだったんだ、と。般若心経って生命の賛美歌だったんだ、もっと感情を震わせていこうぜ、というそういうものだったんだ、と認識したんですね。

那 うん。

た 他の人ならもうちょっと違う言い方になるかもしれないけれど、何と言うのかな、そんな風に感じましたね。

那 この世界の意味とは何かという話になっちゃう。人間がなぜ存在するのか、みたいなね。みんなが言っているようなことで、あまり言いたくないけれど、人間がこの世界の色即是空じゃないけれど、人間が空なるものを色にしている。その色なるものが感情の揺れとか、世界の広がりを表現するための人間。色即是空の色の部分。

 ぼくはどっちかと言うと、翻訳を読んだ時に、一人の人間の感情や意志、肉体等はすべて幻想であると書いてあるのを見てもう読む必要はないと感じた。まったく同じように感じていたからです。我はない。自分を構成しているものは条件付けられた集積物。日本人、こういう性格で、こういう血液型で、こういう大学を出ていて。でも、それは一つ一つ見てゆくと自分ではない。だから空。空は何もないかというとそこには強烈なエネルギーの世界があって。でも目に見えないエネルギーだけでは世界は存在しないから、そのエネルギーを具現化すると今度、一人ひとりの人間の感情の揺れとか、そういう豊穣な世界が現れ出る。

 問題は、ぼくの場合は、揺れの世界の中にあって、いかに落とせるかという。どっちかっていうと、揺れに耐えられるタイプじゃなかった。例えば、恋愛とか、失恋すると。すると一年くらい立ち直れなかった。

た (笑)

那 ドラマは見ている分には楽しい。泣いたり、笑ったり。

た うん。

那 でも、自分が物語の渦中にいると、変な言い方だけど、感受性が強すぎて耐えられなかったんです。物語を書く側にはなりたいけど、自分が主人公になっちゃだめだ、と思って。

 仏教って間逆なんですよね。生病老死。ヒューマンドラマに捕らわれないで、それをいかに落としていくか。釈迦や道元はある意味、耐えられる人ではなかった。ある意味、軟弱で弱かった。

た うん。

那 たくましく、荒波の中で生き抜ける人は、宗教的にならないし、それはそれですばらしい。強い人。でも、弱い人は、こんな苦しみだらけの世の中で耐えられない、みなさんも耐えられないでしょう、と。その耐えられない世界から抜け出すためにはどうすればいいか、と考えに考えて、修行して。その苦しみは自分じゃないんじゃないか、と。私のものじゃなんいだ、と気づいて脱することができましたと。私じゃないんだから、私の苦しみはありません、と。というのが仏教であり、心身脱落だったり。それはすごいわかるというか。

た うん。

那 ひ弱だもんね。強い人は、いるでしょ強い人? たくましい生命力のある人はそっちにいかない。それを楽しんでいる。それはどちらの立場でもいいと思う。タイプによるから。重要なのは、自己中心性を超えたものがあるかどうかであって。つまり無我的な行為、実在感のあるなしだと思うんですよね。方法論、つまり無我に至るプロセスを過剰に重要視する人がいるけれど、本当に重要なのは無我の顕現そのもので、宗派とか、修行法じゃない。だから仏教の宗派同士で喧嘩したりしている。そんなのどうでもいい。本当にそれがわかったら、どうでもよくなるはずなんだけど。

 ただ、一切空というか。ぼくはそっちの方。感情というのは絶対なくならない。仕事で失敗したら落ち込むとか、褒められたらうれしい、とか。ただ、それは自分ではない、という風に感じる。単なる世界のひずみというか。それは「ここ」にあるだけ。それは味わったら落として浄化してしまう。そういう流れができている時は良い時。

た うん。

那 例えば良いことがあって喜んだら、喜びがずっと「ここ」にある時は良くない。例えば、ぼくがこの間ゴーストで書いた本が売れました、即日増刷です、と。おれはできるな、みたいな。うれしいですよね。でも、ずっとその喜びといつまでも一体化していたらろくでもない。それはおれじゃないんだから、と。一瞬、喜んだら終わり。その後、問題起きました、と。だめじゃん、と。でも、それに捕らわれていたらやっはりろくでもない。それも終わり。悟りとかね、絶対がある、と。でも、それに捕らわれていたら終わらだめで、それも捨てる。

 

●不幸を知らないから幸福もわからない

 

那 娘さんが三人いるということですが、お子さんにそっち系の話をしたりしますか?

た 私は絶対に言わないですね。思想と言論の自由だから。宗教になっちゃいますよね。それを言ったとたんに。逆に教わっているというか。探求目線で。私が教えることなんか何もない。

那 人生はこういうもんだよ、なんて教えたら止まっちゃいますもんね。親を超えられない。

た いや、面白いですよ。最近の若い子。今、中学生くらいの子が大人になった時にまた新しくなるじゃないですか。けっこうリアルですよ。中高生とか、震災があったりして、リアルな子が多い。

那 妙に冷めてたりね。偽善を偽善とわかっているような子が多い。

た うん。

那 その分、モデルがないというか、人間なんてこんなもんでしょ、社会なんてこんなもんでしょ、と、そういうなんか、興ざめしているような。

た たぶん、今の子たちって不幸を知らないんですよ。不幸って何なのかわからない。ということは、同じく幸せもわからないんですよ。だから、幸せになろうというのか薄れている?

那 かもしれない。

た この間読んだ本でね、「貧困の国の中の幸福な若者たち」っていう。二十六歳くらいの哲学者みたいな人が書いた本があって、幸福度は若者になるにつれ高い。一番幸福じゃないのが五十代とか。六十代とか。何か面白いな、と思いながら。

那 かっこいいシルバーエイジってなかなか会えないですよね。たまたま何人か知っているけれど、それは日本の社会の枠内にいない人。

た うん。

那 リンパのK氏とか、鳩レースの世界で日本一になっている人とか。その日本一になった人は、鳩一本で生きてきて、四十年間、鳩より早く朝飯を食べたことがない。それで彼女二十人いたり。破天荒だけど魅力的。枠内にいない人。この社会はだめ。魅力がない。

 アウトサイダー的な人と気が合うんですよ。アウトサイダーでアグレッシブな感じ? 一番苦手な人は常識人なんです。

た (笑)

那 ゴーストの仕事をする時も、苦手なタイプってありますか?って聞かれることがある。ないけど、唯一だめなのが常識人ですって。もちろん、悪い意味での常識人ね。親ばかでPTAの会長の息子自慢の本とか。最悪。笑えない。格好いい人が少なくなったな、って。

た 保守的な人は苦手なんです。自分の意見を言わない。そのうち、飲んでいるうちにおまえは何を言いたいんだって(笑)

那 まぁ、日本人はそういうところがあるけれど。

た フランス人に好かれてたんですよ。哲学が好きだから。今、ネットの仲間にずっとヨーロッパで過ごしてきた女の子が一人いて、ずっとがんがんに言うんですよ。私もがんがんに言う。久々に楽しくて。日本人はひいちゃうから。

那 日本人は傷つきやすいから、あまり言うとね。ぼくもいろいろ失敗しているので、最近はあまりいろいろ言わなくなってしまいました。悟り系、とかね。ハードルを下げて広めようとしたけれど。難しい。

 

●権力の連鎖を切る

 

那 人を集めて、自己啓発セミナーとか、宗教みたいにやるのが一番楽ですよね。楽なやり方。段階とかね、次はこの講座で、とか。高額になっていく。批判的な人は実はたくさんいるけれど、言わないだけだと思う。おかしいもん。面倒くさいだけでね。

た だから、なぜそういうところに行くのかっていう、そこがポイント。自分の中の権力を見つける。

那 動機ですよね。

た なぜそうしたいのか、と。あの人はすばらしいな、とか。その連鎖を切っていく。

那 根っこの根っこの部分ね。

た そう。ずっと上下関係の中にある。あの人、素敵だな、というのも要注意。一見、ポジティブと言われているものに対しても注意深く気づいてゆく。権力と不安は同じだから。

那 権力の連鎖。

た うん。

那 スピリチュアル業界でも、何でそういうものを自分が求めているか、と。一つひとつつぶしていくというか、直視していく。それはすごいわかる。基礎的なワークになる。

た 変身願望を削りながら、純真な探究心まで落とし込んでゆく。成瀬さんの瞑想なんかを私は参考にしているのだけれど、ヴィパッサナーに近いような。そこまでいかないと瞑想も危険ですよ、と。変身願望ありありで、らりぱっぱの覚醒体験なんかすると、おかしくなる。

那 パウダー化というのはつまり、ごつごつした変身願望とか、権力構造を粉々にしていく?

た そう、粉々にする。細かく。不安とか、こう、不安、いらいらしている、みたいな。考えて、自分の中の権力を見つけ出しながら、純粋に五感を磨いてゆく。

那 ある種のセミナーなんかでは、みんな変身願望で人を集めて、最高の体験をしたとか、体験談を語らせていたりする。そうなりたいというお前は何者か?ということですよね。ちっぽけな自我でしょ、と。それが巧妙になくならないようにできている。だから、彼らが見つけたと思っているものは、リアルではなく与えられた観念なんです。それは彼らの表現しているものを見れば一目瞭然なんだけど。

た 外に向かうのは答えが最初からある。でも、内に向かう探求は、ばんと爆発する。

那 最初からそういう瞑想をしていたんですか?

た 最初は違います。ほんとに不思議で、瞑想とかばかみたい、とか、やっている自分が恥ずかしいとか、くすくす笑って寝ちゃったりしていたんですね。でもある日、なんかこう、感確を磨くようにして、集中してやる、というのをやった。

 山歩きしていて、いろんな音がする、とか。例えば、白い箱の中に自分がいて、そこで聞く。より繊細に聞かないと聞こえないじゃない? それが瞑想の繊細な感覚を磨く、強化する。そういう風にもっていきました。そしたら自分の感情の揺れとかもすごく、体に現れてきて、血流とか不安とか、揺れとか感じるようになった。感覚過敏になってきているんだ、と。そういうような位置づけです。それが日常になっちゃうんですよね。わざわざじっとして座っていなくても、歩いていても何しても。それまで、訓練するまでは修行する。テクニックですよね。

那 最初はそうですね。

た チャクラとパウダーという風に人間の感覚を分けて認識しているんですけど。チャクラというのは、五感とか、体感覚。パウダーというのは意識を細かくしていく。繊細に見つめていく。だいたいこのバランスが悪いと人はなんかおかしい。うちの旦那はチャクラ系。これは霊性系と真理系と言い換えてもいいと思うんですけど、霊性が高い人は現実的な王道を行くような人。何の疑問もなくいける人。こういう人は、ものを目の前からちゃんと見る能力には長けている。実は、私は正面からはあんまり見ていない。横からとか、後ろからとか、いろんな角度からは見てる。うちの旦那は私といろんなことがあって、お互いの見方で足りないところをお互いに気づいたりした。バランスが大事だな、と。

 これ(パウダー系)は人生の中で、恋愛結婚、妊娠、ありとあらゆる感情を経験して、自分を知っていく。こっち(チャクラ系)は人生のありとあらゆる食べ物だったり、スポーツだったり趣味だったり、をする中で五感を磨いてゆく。私がやっているプチ修行というのは、この両輪を早くする。短期間で回していこう、と。一ヶ月、一週間で集中してやる。日記を書いたり。滝行したり、面白いですよ。そうすることで自分の感情に一刻も早く気がつくことができる。するとストレスにならない。溜め込んじゃうと、いらいらしたり、知らないところで出てきちゃう。そうするとまぁ、創造的にストレスがなくなっていく。

那 自分の感情の揺れを見つめることで、パイプ詰まりがなくなる。

た うん。どう思ってもいいんです。むかっとしても。なんだこいつ、と思っても。それに気がついていることが大事っていう雰囲気なんですよね。みんなそれ、あまりやらないんですよね。正直に見ないというか。

那 詰まりやすい世の中なのにね。

た 表現もしづらい。

那 出口がないもん。価値観としての出口が。普通に生きていて、いらいらして、どの方向にいけば解消するかといったら、買い物したり、サラリーマンならぐちったりその程度。積極的な価値観がないから生き方としての出口がない。昔だったら武士道とか、わびさびとか、自我を超えた価値観があって、そっちの方向で修行していけばいいんだ、というモデルがあった。武士でも坊さんでも。かっこいい人。でも、今はそういう人はなかなかいない。人口比率からいったら、圧倒的に絶滅状態。だから出口がないから、安易なスピリチュアルが流行ったりする。伝統的なものが切れてしまったから。出口として、地に足がついた方法論が必要な時代に来ているとは思います。

 

(次号につづく)


編集後記

★編集後記

 

先日、ファミレスで仕事をしていると、背後で女子高生たちが何やら夢中で話しこんでいました。何かと思いきや、「竹島が・・・尖閣諸島が・・・おかしくない?」と何時間も話しているのです。

尖閣諸島や竹島の問題が連日、ニュースで取り上げられています。元々、あの島々に問題などないのかもしれませんが、問題にしているのは人間です。反日デモをしている人々の顔を見ていると、改めて悪しきナショナリズムとその超克の可能性について考えさせられる今日この頃です。(那智)


目次

MUGA 第15

「私」ではなく「世界=無我」からの表現を発信する

 

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◆目次

 

◇アート

 

・詩

 

『季節の詩』     rita

 

・短編小説

 

「例外者たちの宴3」 秋 

那智タケシ

 

 

◇評論

アフォーダンス理論について

高橋ヒロヤス

 

◇社会

 

原発弁護団から見える風景

弁護士 高橋弘泰

 

                                     

◇対談

 

根元共鳴×無我表現 3(最終回)

 

「新しい教祖を作らない」    たまちゃん×那智タケシ



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