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散歩道

寒さで伸ばした背筋が

ぼやけていた今日を

見えやすくする

 

散らばっていた

時間と記憶が

一直線に繋がる

 

名前を呼ばれることのない

冬の桜の静けさに

包まれ足を止める散歩道

 

当たり前にしてることを

あえてやってみたくなって

深呼吸


水やり

僕の心を

誰も褒めてはくれない

 

僕の心を

誰も叱ってはくれない

 

だけど心は求められている

体に見合った成長を

 

心の上を見上げても

雨は降りそうにないから

今日も自分でじょうろを傾ける


だからこそ

みっともない言葉だからこそ

さらけ出す価値がある

 

弱っちい言葉だからこそ

闘わせる価値がある

 

投げやりな言葉だからこそ

握りしめる価値がある

 

やせ細った言葉だからこそ

研ぎ澄ませる価値がある

 

死にかけの言葉だからこそ

息を吹き込む価値がある

 

すぐに使える表現だからこそ

使わない価値もある


独りの時に

独りの時に

言葉は

なくていい

 

解きようのない

問いかけが

頭を巡るだけ

 

心は

静かになりたくて

でも止まない

ざわめき

 

眠れなくて

起きれなくて

もう関わりたくもない

思い出に侵される


庭先

いくつもの葛藤を

小さな部屋に押し込んで

来たのは嗅ぎ慣れた土の上

 

突拍子もない風の後で

庭には穏やかさが残された

滑りも伸びやかな鳥の影

 

時が季節の訪れを

気配で知らせようとしていた

ありとあらゆる命が

生まれたがっていた

 

春がほどけようとしていた



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