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さなぎ

芋虫みたく

さなぎになれない僕は

自分で壁を

作らなくちゃいけない

 

破り捨てた勢いで

羽ばたいていけるように

頑丈な殻を

作らなくちゃいけない


不自然

自然と生まれてくる

不自然な感情

他人にも自分にも

逆らいたくなる気持ち

 

自然と生まれてくる

不自然な感情

大事なものから順番に

壊したくなる気持ち

 

自然と生まれてくる

不自然な感情

体はここにあるのに

心はどこかへ駆けて行く


降りそうで

雨に気をとられながら

影ののしかかった道を歩く

降りそうで降らない

雲がもどかしく

 

懐かしい親友と話す

それぞれの人生の近況

弾けそうで弾けきれない

笑顔がもどかしく

 

来たるべき雨に備えて

控えめな表通り

「それじゃあ」と言って

最後かもしれないさよならをする


余韻

数えきれない瞬間を

巡らせて空は

僕らの背景にいる

 

雲も

風も

朝も

命だけを置き去りにして

去って行っても

 

体に残された

軽やかな流れの余韻で

僕はこの一日を歩いていける


今日は何の日

駅で差し出された

一本の花を

あっ、そうかと

納得して受け取れる日

 

綺麗に飾り付けられた

一軒一軒の家々を

ゆっくり眺めながら

家へと帰る日

 

配られる優しさに

意味を求めたりしない一日だから

知らない人たちがくれた幸せを

今日は遠慮なくもらって帰る



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