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余韻

数えきれない瞬間を

巡らせて空は

僕らの背景にいる

 

雲も

風も

朝も

命だけを置き去りにして

去って行っても

 

体に残された

軽やかな流れの余韻で

僕はこの一日を歩いていける


今日は何の日

駅で差し出された

一本の花を

あっ、そうかと

納得して受け取れる日

 

綺麗に飾り付けられた

一軒一軒の家々を

ゆっくり眺めながら

家へと帰る日

 

配られる優しさに

意味を求めたりしない一日だから

知らない人たちがくれた幸せを

今日は遠慮なくもらって帰る


材料

太陽の光と

適度な雨

肥沃な土や

きれいな空気

長い時間に

一粒の種

 

どこからともなく

自然が持ち寄った材料で

生まれた名もない花

どこからともなく

疲れた人がやって来て

その香りの中で寝そべる


言葉の重み

無責任に言葉は

どこからともなく

浮かんでくるのに

 

口にすると

もれなく

ついてくる重圧

 

自分の言葉で

自分を追い込んでしまった

ぎりぎりまで

 

ごまかせなくても

ここは

笑うしかない


日曜日の朝

朝食を作る

希望もない

 

ガラスを砕く

怒りもない

 

ただ ぼんやりと

=(イコール)している

日曜日の朝

 

めくり忘れた

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