閉じる


<<最初から読む

4 / 50ページ

とっくに

とっくに終わった感情に

引きずられて

弾けきれないでいる笑顔

 

とっくに失くした感情を

引っ張り出して

納めどころのない拳

 

とっくに捨てた感情に

義理さえ感じて

うなされている枕元


絵画

真っ白なキャンバスに

色を塗りたくって

見えてくるものを知りたかった

 

あらゆるメッセージを描くことで

あらゆるメッセージを打ち消して

それでも見えてくるものを


堤防

寸前で

こらえている

押し寄せてくる気持ちに

流されないように

安定した自分を

供給するために

 

いっそ壊れてしまった方が

楽なのかもしれないな

新しい流れが

待っているのかもしれないな

そう思いながら

今日も堤防は

守られている


台詞

心を分かってあげようと

覚えたはずの言葉なのに

 

増えすぎた言葉が

心を分からなくしている

 

自分の口から出た台詞に

首をかしげる


台所

何も違わない毎日だからこそ

増していく違和感

 

日々の戸惑いをまとめて

千切りしていく包丁

 

積み重ねては引っ張り出す

棚の中の皿の重み



読者登録

udaudaさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について