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【考察】「踏み越えてはいけないラインを知るもの。」

生活相談員やケアマネジャーとして働いていると、新規のお客様のフェイスシートやアセスメントシートなどこれから来る(予定)お客様の個人情報を簡単にいただくことができます。

 

生年月日や介護度だけでなく、そのお客様の病歴から生活歴までその時点で入手できる情報を知ることができます。

 

その情報をもとに新規のお客様が僕達のデイサービスを利用しやすいように配慮していくのが仕事の一つとなります。

 

今回のAさんのケースで言えば、僕はAさんのことを病歴や介護度などの部分以外でも普段の関わりの中でAさんの人間性を知ることができ、慢心していたのだと思います。

 

僕は生活相談員として、専門職として、お客様のことを知っている、だからその情報を伝えることは仕事の一つだと言うのはあくまで専門職の立場からの視点に過ぎないのです。

 

僕が大学4年のとき、知的障害者更生施設(当時の名称そのままで掲載します。)での実習の後に、ゼミの講師から言われたことがあります。

 

「施設の相談員や専門職というのは非情に難しい存在だ。もし君が自分の家に帰ったときに、見ず知らずの人間がいて、『これから君の援助をするからよろしく!』なんて言われたらどう思うだろう?」と。

 

お客様の視点からすれば、見ず知らずの人間・・・お客様の人生の半分も生きていない人間にいきなり「支援します」、「援助します」、「福祉の仕事をしているので」と言われて「はい、よろしくお願いします。」と素直な気持ちで言えるだろうか?

 

ましてや、そのような人間に自分の過去や触れられたくないことを言われたらどんな気持ちになるだろうか?

 

僕は”専門職”という言葉を武器にお客様のプライドを切り裂いてしまったのかもしれないと反省しています。

 

ここまでお読みいただきありがとうございます。

コメントは自由制です。一見さんも読者も大歓迎です。

※心無い非難・誹謗・中傷等は削除させていただきます。

 

次回配信日は12月18日です。

「介護とは・・・変わらない素晴らしさを知ること。」です。

岡本大輔。


この本の内容は以上です。


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