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作者あとがき

 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
 一生終わらないかと思っていたソラトも、やっと完結いたしました。「ソラト学園1」を最初に書いてからたぶん、6年以上たっているのではないかと。
 久しぶりに続きを書こうとしたところ、文体が変わってました。(汗)
 物語の全体は書き始めた頃から、なんとなくおぼろげにあったのですが、細部は決めていなかったし、最初に思い描いたものとは少し違うものになってしまったような。ファンタジーって難しいですね。辻褄合わせに苦労しました。(大汗)
 そのうえ甘露があれこれ悩むから、妙に老けちゃったし。(滝汗)

 1はオムニバスでキャラ紹介でもあったし、魔法学園の雰囲気が伝わればいいなあと考えていました。
 2では物語を書きたかったのですが、そうするとファンタジー色が強くなってしまいました。登場人物もさらに増えちゃったし。もう少し、BLちっくにしたかったなあ。
 皆さん、満足していただけましたでしょうか。ファンタジーもBL部分も、両方楽しんでいただけると幸いです。

 

 

 世界が火・土・風・水・木の要素で出来ているという考え方は、陰陽道の五行説をヒントにしました。元々は古代中国の考え方なのですが、五行説では木・火・土・金・水です。そのまんまもどうかと思い、金を風にしてみたのですね。

でも書いているうちに、そのまま乗っかっても良かったかな、と思うようになりました。
 最近知ったのですが、インドの考え方には風が入っているようです。世界にはいろんな考え方、思想があるってことですね。だからいっか。
 それぞれに精霊がいて、その頂点に精霊王がいるという考え方は、西洋の考え方です。(そこのところは詳しく調べなかったけど、アイルランドあたりの説でしょうか?)
 両方の考えをがっちゃんこしました。和洋折衷ですね。

 そういった骨格部分はおなじみの思想を参考にしましたが、それをどう肉付けするかはウンウンうなって捻り出したところでして、苦労したけど楽しかった。
 精霊と魔法使いの関係とか、細かい部分で悩んだのですが、また別のカタチもあったのではないかといろいろ考えたりもします。
 長さの割には登場人物が多いし、深く考えないで書き始めちゃったので、穴を繕うのが大変でしたね。(T_T)

 

 

 2の裏テーマは、「ヒイラギに翻弄される甘露」でした。
 お陰でダイヤが割をくっちゃった。甘露とイチャイチャさせたかったのに、ずっと喧嘩してましたね。
 主人公は甘露なのですが、BL担当はヒイラギってことで。ダブル主人公ですね。
 最後なので甘露も頑張りましたが、どこまで書いちゃっていいものか迷いましたよ。

 一応、完結しましたが、キャラに対する愛着があるので、またいつか続きを書きたいです。
 ヒイラギ編でもいいし、卒業後のお話もいいなあ。いっそリメイク版でもいいかも。
 まだ未定ですが、その時はお付き合い下さいませ。

 実は甘露とダイヤが学園にいなかった間のエピソードがあるのですが、流れが悪くなるので抜きました。
 でも折角なので、この後に入れました。オマケです。

 

 

 最後に榊原 睛さま、今回もステキなイラストをありがとうございました。
 裏主人公(?)のヒイラギと青嵐がイロッぽくて、いいなあ~。

 またお会いできますことをお祈りいたします。
 ありがとうございました。(^^)

 

 

2012年7月8日 藍生まか


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最終更新日 : 2012-07-08 18:33:59

不安と決意

 モミジは一人でパズルをしていた。部屋には誰もいない。いつもならヒイラギが部屋にいるのだが、その日はなかなか帰って来なかった。
 ダイヤは甘露に会うと言って出て行ったきり、何日も戻ってこない。甘露の家は遠いそうだから、往復するだけでも日数がかかる。それにダイヤは、甘露に会ったら連絡をすると言っていたので、もしかしてまだ会えてすらいないのかもしれない。
 ダイヤが出掛けた後で知ったことだが、気球が飛んでいないということだった。ダイヤはどうやって甘露のところに行くのだろう。
 ダイヤが出発するときにはそんなこととは知らずに、明るく送り出した。ヒイラギもツェロも、ダイヤを応援していると励ましていたし、笑顔で手を振るダイヤに、明るく手を振り返したのに。
(本当は行かない方が良かったんじゃないかな。今になってダイヤのことが心配になってきちゃった。甘露のことなら、放っておいても帰って来るのに)
 今日は火の精霊を持つクラスメイトが、授業中に倒れた。すぐに回復したが、その出来事は少なからず教室にショックをもたらした。木の次は火の精霊持ちが危ないのではないかと思われるからだ。原因も分からず、少しずつ悪くなっていく状況がとても怖い。
 モミジが物思いにふけっていると、部屋のドアが開いた。ヒイラギが帰ってきたのかと顔を上げると、そこには双子の白月と白玉がいた。
「こんにちは」
 二人が声をそろえて挨拶する。
「あの・・・・・・今、誰もいませんよ」
 モミジは驚いて、しどろもどろになる。モミジは双子が苦手だった。彼らの掴みどころのない雰囲気や、何を考えているのか分からない言動に戸惑う。第一、二人が同時に話しかけてくるのでどこを見ていいのか分からず、モミジはオロオロするのだ。ダイヤがどうして双子と仲がいいのか、不思議なくらいだ。だからモミジは双子と交流がなく、今、彼らが自分に会いに来たとは到底考えられなかった。
「誰もいませんよ、だって!モミジがいるじゃない!」
 双子が顔を見合わせて笑う。モミジは顔を赤くした。
「あ、あの・・・・・・」
「ヒイラギさんからの伝言だよ。双子と先に食べていてって」
「えっ!?」
 モミジが驚くと、双子が交互に教えてくれる。
「ヒイラギさんは、青嵐のところにいるんだ。授業中に青嵐が倒れたんだよ」
「ヒイラギさんは、青嵐に付き添っているよ。だから僕たちと先に食堂に行きなさいって」
 モミジは双子の言っていることを理解した。
「そうか、青嵐も火の精霊持ちだったね。そうか」
 青嵐は火と土の精霊持ちだが、土の精霊持ちであることを示す黄色のリボンをしているため、火を持っていることをつい忘れがちだ。モミジは少し考えて、双子に告げる。
「ねえ、僕も青嵐に会いに行っていいかな?キミたち、二人で食堂に行ってきなよ」
 モミジは青嵐に聞きたいことがあったし、双子と一緒に食堂に行く気になれなかったのだ。だが双子からは予想外の答えが返ってきた。
「うん、いいよ。じゃあ僕たちも一緒に行くね」
「え?・・・・・・あ、ああ、そう」
 双子は可愛らしく満面の笑みを浮かべたが、モミジにとっては不気味な微笑みでしかなかった。

 

 


 モミジは双子の案内で青嵐の部屋に行った。一人で行くつもりだったが、モミジは青嵐の部屋に行くのは初めてだったから、双子がついて来てくれて結果的に助かった。
「ここだよ。僕たちの部屋」
「え?キミたちの部屋?」
 モミジが双子の部屋かと勘違いして驚くと、白月がきひひと笑う。
「僕と青嵐の部屋」
「へ?・・・・・・あ、そうだったね」
 二人の部屋が別だということは知っていたはずなのに、なぜだか調子が狂う。顔を見合わせてクスクス笑う双子を無視して、モミジはノックすると部屋に入った。双子も後ろについてスルリと部屋に入ると、さっさと白月のベッドに並んで腰かける。
 部屋には二人分の家具があり、青嵐はもう一つのベッドに横たわっていた。眠っているようだ。顔色が悪い。彼の他にはヒイラギと、先生と思しき女性が一人いた。
 ヒイラギがモミジの顔を見て、少し微笑む。
「来たのか。さっきまで大変だったんだよ。タイミングよくマズルカ先生が来て下さって、助かった」
 マズルカ先生。その名前はどこかで聞いたことがあると、モミジは思った。必死で考える。
(青嵐の口から聞いた気がする・・・・・・僕が東雲さんの服を汚したとき、青嵐がマズルカ先生に頼んでやろうかって言ったんだっけ?青嵐と親しい先生なのかな。僕は東雲さんに見とれていてちゃんと聞いてなかったけど、そうだ、ダイヤが後でシミ抜き先生って言ってた人だ!)
「あ!シミ抜きの」
 思わずそう言って、慌てて口をふさぐ。
 マズルカは振り向いてモミジを見ると、微笑んだ。
「シミ抜き以外のことも出来るのよ。眠らせるとかね」
「ごめんなさい」
 マズルカはキュートな女性だった。ふんわりとカールした髪は彼女が動くとゆらゆらと揺れる。幼い顔立ちにぷっくりとした唇がセクシーだ。モミジはたちまち顔を赤くして、ぼうっとなった。マズルカはクスッと笑うとヒイラギに向き直る。
「後は任せたわね。明日また様子を見に来るつもりだけど、何かあったら連絡してちょうだい」
「ありがとうございます」
 ヒイラギがお礼を言うと、マズルカが肩をすくめる。
「私は先生だもの、当たり前でしょ。むしろこの状況をどうにも出来ないことが申し訳ないくらいよ」
「学園側は、何もしないのですか?」
「情報収集はしているわ。記録によると、昔にもこんなことがあったからみたいだから、今はまだ様子見ね。精霊界はデリケートだから、ある程度は波があるの。これ以上ひどいことになるとちょっと厄介だけど、また自然にバランスがとれるわよ」
「バランスですか」
「そうよ、バランス。じゃあよろしくね」
 マズルカは手をひらひらさせ、双子にも手を振って、軽い足取りで出て行った。モミジはその時まで、双子の存在を忘れていた。まるでベッドの上の置物みたいに静かに座っている。
 マズルカがいなくなっても甘い香りが漂っていて、モミジは少しの間、夢の余韻のようにぼんやりしていた。ふと青嵐のサイドテーブルに目をやると、白いアロマポッドが置いてあった。マズルカが置いたのだろうか。香りはそこから漂っていて、モミジは眠りに誘われそうな心地がしていた。
「モミジ、そこの椅子に座ったら?」
 ヒイラギの声に、やっと目が覚めたような気分になる。モミジが言われるままに腰掛けると、ヒイラギは青嵐が寝ている横に腰掛けた。
「ねえヒイラギ、学園では毎日祈祷をしてるって聞いたよ」
「それでも良くならないじゃないか。青嵐まで倒れてしまって、俺はどうすればいいんだ」
 ヒイラギがつらそうに顔を伏せる。モミジは少し驚いてヒイラギを見た。
(こんなヒイラギは初めて見た。いつも冷静なヒイラギも、やっぱり不安なんだ。僕はどうすればいいんだろう。ヒイラギがこんなだと、僕まで不安になっちゃう。ダイヤもいないのに)
「ねえ、ヒイラギ覚えてる?何日か前に食堂で、青嵐がダイヤに声をかけてきたことがあったよね?」
「ああ、覚えているよ。そんなこともあったね」
「青嵐はダイヤに、精霊の様子がおかしくないかって聞いてなかったっけ?あれどういう意味だったんだろう。もしかして青嵐は、あの時から気付いていたんじゃないかな。僕、それがずっと気になっているんだ」
「そうだ」
 急にベッドの方から声がして、モミジは驚いた。ヒイラギがすぐに立ちあがって顔を覗き込む。
「気が付いたか?」
「ああ、すまない。心配をかけたみたいだな」
 青嵐は少し微笑んで見せたが、弱々しい笑顔が却って彼のダメージの大きさを感じさせた。
(まだ顔色が悪いなあ。大丈夫ってわけではなさそう)
 少し人見知り気味のモミジは、青嵐が目覚めると途端に無口になった。今まで青嵐とは話したことがない。逆に双子は元気になった。
「青嵐!!」
 同時にそう言って、ベッドに駆け寄る。ヒイラギは双子に場所を譲った。
「青嵐、大丈夫?」
「僕たち心配したんだよ」
「僕らのクラスの子も倒れたんだよ」
「青嵐は大丈夫だよね?」
 双子が交互に言うので、青嵐は苦笑する。
「心配かけて悪かったな。もう大丈夫だよ」
 モミジは慎重に口を開いた。
「青嵐・・・・・・さん。あの、こうなることは前から知っていたの?」
 皆が黙って青嵐の答えを待った。青嵐は少し考えて言う。
「いや。具体的にどうなるのか分かっていたわけではないよ。ただ、オレの土の精霊が気になることを言っていたんだ。バランスが崩れたって」
「バランス?さっき、マズルカ先生もそんなこと言ってた」
「そうだ。この世界は火・土・風・水・木の要素で出来ている。どれが強くても弱くてもいけないんだ。バランスが大切なのさ。こうなって分かったことは、木が弱くなったことでバランスが崩れ、もともと制御が難しい火の力が不安定になっているってことかな」
「じゃあバランスが崩れたままなら、いずれ他の力も危ないってこと?」
「そういうことになる」
(それって結構、ヤバイんじゃあないかな。先生はあんなことを仰っていたけど、のんびりし過ぎじゃないかしら)
 モミジの心配をよそに、白玉は感嘆の声をあげる。
「青嵐の精霊って、そんなことを教えてくれるの?すごいね」
「どうやらオレについてる土の精霊は、トップに近いところにいるようだ。それにフレンドリーな性格だからな」
 青嵐は簡単なことのように言うが、モミジなどは自分の精霊の声を二回しか聞いたことがなく、性格など分かるはずもない。それが普通だった。
(精霊に聞く?そんなこと考えたこともなかった。だって彼らは気まぐれだし、傍観者だと思っていたから)
「じゃあ、どうすればいいかも教えてくれるの?」
 白月の質問に、青嵐は顔を硬くした。
「甘露だ」
「甘露?」
「オレも確信が持てずにいるが、たぶん鍵を握っているのは甘露だ。ヒイラギ、ダイヤが出て行って何日になる?」
「二日・・・・・・いや、三日になるかな」
「無事に甘露に会えただろうか。どこかで足止めをくっているかもしれないな」
「まさかお前みたいに、倒れてるってことは?」
 最悪の想像に、皆が黙りこむ。ややあって、青嵐は希望的な発言をした。
「ダイヤは精霊を三人持っている。おそらくオレよりもバランスがいいはずだ。大丈夫、無事に甘露を連れて帰ってくるよ」
 青嵐が明るく言うので、モミジは少しホッとした。ダイヤのことが心配だった。でも希望を持ちたいし、何かあれば青嵐とヒイラギが何とかしてくれるのではないかと期待する。
「さあ、これで安心しただろ?三人で食事に行っておいで」
 ヒイラギがモミジの肩に手をやる。
「ヒイラギは?」
「オレはもう少し青嵐と話がある。いいから行っておいで。白月、白玉。モミジをよろしく」
「行こう、モミジ」
 モミジは双子に両側から手をとられ、半ば強制的に部屋から連れ出された。廊下に出ても、双子がぴったりとくっついてくる。
「ちょ、ちょっと。そんなことしなくても行くよ」
「モミジがお子様だからさ」
「僕の方がお兄さんだろ」
 双子は顔を見合わせてニヤリとする。モミジはヒイラギといたかったと、恨めしく思った。

 

 

 

「行ったか?」
「行った」
「念のために結界を・・・・・・」
「張った」
 それだけ確認してやっと、青嵐はふうっと息をつく。それを見てヒイラギは苦笑した。
「無理してるんだろ?まだ目を開けているのもつらいんじゃないか?」
「お見通し?そうだ。かなりキツイ。だから大事なことを先に言うぞ」
 青嵐がまじめな顔で言うので、ヒイラギは青嵐の声がよく聞こえるようにベッドに近寄った。
「明日、甘露に手紙を飛ばしてくれ」
「手紙?」
「そうだ。マズルカ先生に頼めば、鳥を飛ばしてくれる。さっきはああ言ったけど、やはり心配だから出来る限りのことはしよう。甘露に帰ってくるように頼んでくれ。ダイヤのことは心配するから書くなよ。会えていればいいんだが、まだだろう」
「分かった。じゃあダイヤの方はどうすればいい?」
「ダイヤには頑張ってもらうしかない。どのみち甘露が戻らないことには、ダイヤも救えない。ダイヤも、世界も」
「そこのところはよく分からないけど、お前を信じよう」
 青嵐はかすかに微笑んだ。
「土の精霊も具体的なことは教えてくれないんだ。でも甘露の精霊が重要だということは、分かっている。甘露に会って、覚醒を促すよ。あとは甘露の精霊がオレたちの味方をしてくれれば、甘露がどうにか」
「どうにか?」
「たぶん・・・・・・オレの予想では精霊王が絡んでいる。だから土の精霊もはっきりとは言えないんだ」
「そういえば、前にもそんなことを言っていたな」
「そうだ。・・・・・・それよりヒイラギ、今日はありがとう。迷惑をかけたな」
「迷惑だなんて。心配したよ」
 ヒイラギは冷たい手で青嵐の頬に触れた。少し熱いようだ。熱があるのかもしれない。
(もしかして甘露が戻らなければ、青嵐はこのままなのだろうか)
 ふとそんな思いがよぎり、ヒイラギは不安になった。いつも余裕たっぷりの青嵐が、まさか自分より先に倒れるとは思わなかった。火の精霊は両刃の剣ということか。強い力を持つが、コントロールが上手くいかないと使い手がダメージを受けるのだ。
 オデコに手をやり心配して見つめると、青嵐が嬉しそうな顔をする。
「サービスがいいね。お前がこんなに表立って動いてくれるとは正直、思っていなかったよ。いつも皆の前では、知らん顔をしていただろう?」
「非常時なんだから、クラスメイトを助けるのは当たり前だ」
 さらりと言うヒイラギに、青嵐はクスリと笑う。
「こんなに近くにいるのに、抱きしめることも出来ないなんて。残念だよ」
「動けなくても、口だけは達者なようだな。でももう、眠った方がいい。後のことは任せてくれ」
(俺がしっかりしなくては。世界のことなんてどうでもいいけれど、何があっても俺は、青嵐を守る)
 青嵐の不調で挫けそうだった心を入れ替え、ヒイラギは強くなりたいと思う。
「頼もしいね」
 なおも喋ろうとする青嵐の口を、ヒイラギは唇で黙らせた。ヒイラギから仕掛けたキスは情熱的で、青嵐の残りの体力まで奪う、攻めのキスだ。
(セイラン、俺の青嵐。元気にならないと許さない)
 強い決意で気分が高揚し、興奮してきたヒイラギは青嵐の唇を強く吸った。
「ヒイラ・・・・・・」
 唇が離れた隙に青嵐が声をあげたが、ヒイラギは無視して再び唇を合わせる。角度を変えて何度もキスした。すぐに青嵐も応えてきたので、舌を絡め合う。柔らかな舌を舐め、互いにさぐり合っていると、あまりの気持ちよさに我を忘れそうだ。胸はどきどきしているし、背中には電気が走っているようなむず痒さがある。
(ああ、気持ちいい・・・・・・感じすぎて困ってしまう。腰がヤバイ感じになってきた。キスだけでこんなになるなんて、もしこれ以上・・・・・・どうなってしまうんだろう。青嵐の全てを知りたい。俺しか知らない青嵐を見たい)
 いつもされるがままだったヒイラギから仕掛けたことで、彼は自分にも征服欲があることに気付く。青嵐の全てを暴き、自分だけのものにしてしまいたいという欲だ。
「ん、・・・・・・ん」
 その時、青嵐に服を引っ張られていることに気が付き、我に返る。体を動かすこともつらいであろう青嵐が、いつの間にか手を伸ばしヒイラギの服を掴んでいたようだ。
(しまった、夢中になり過ぎた)
 名残惜しく唇が離れる。青嵐がトロンとした目をしていた。
 それを見て、ヒイラギは再び欲望に火がつきそうになったが、理性で抑えこみ眠りの呪文を唱える。
「・・・・・・おやすみ、青嵐」
 青嵐は何か言いたそうだったが呪文に勝てず、眠った。


12
最終更新日 : 2012-07-08 18:07:39

奥付



ソラト学園 2


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著者 : 藍生まか
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13
最終更新日 : 2012-07-08 20:14:27

この本の内容は以上です。


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