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おさない子

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はっぱがきみどりになってるという

びょうきになったのときく

 

ああ、あれはね、

はっぱの赤ちゃんなのよという

へえ、はっぱも赤ちゃんうむんだという

 

おとなになったら

赤ちゃんうむんだという

たくさん、たくさんうんで

おかあさんになるという

 

あなたの目にうつるもの

どうして?で埋まっていく

 

あなたの目にうつるおかあさんは、

笑っているのですか

怒っているのですか

泣いているのですか

 

おかあさんは笑ってないと、ね

 

ささやかなしあわせ

残さずこころにしまいたい

 

ありがとう、うまれてきてくれて

ありがとう、笑ってくれて

ありがとう、ありがとう


母親

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まっくろの闇のなか

しずかな寝いきをたてて

ふたつのいのちは生きている

 

とけいの針が

しずかさを際立たせて

ふかい闇をみつめる

 

ゆめのなかでは

笑っているのでしょうか

泣いているのでしょうか

 

このいのちにまっすぐ

生きるだけのわたし

 

嫌なことも

いいことも

 

このいのちにまっすぐ

生きるだけ

 

いのちを守るのは

なんて苦しいのでしょう

なんて強靭なのでしょう

 

すべてはただ、そのほほ笑みに

愛という名のもとに生きるだけのわたし

 


怒るひと

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なぜ怒るのか

なぜ苛立つのか

 

怒るひと

苛立つひと

 

ほほ笑みをなくしたのは

わが子のせいですか

それとも

自分のせい

 

ほほ笑みは

おかあさんからの贈りもの

 

わが子を抱いたら

ほほ笑みがあふれ

 

わが子が笑うと

つられて笑うのです

 

(それなのに)

ほほ笑みをなくしたひと

(それなのに)

苛立つひと

 

あなたを求めるわが子

あなたを恋しがるわが子

 

あなたは大人です

あなたは親なのです

 

わが子には、ほほ笑みを

せめて恋くらい、してほしいのです


ふたご姉妹

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おなじ服

おなじ靴

おなじ髪

 

おなじものを揃えて

おなじことをしてやる

 

おなじじゃないと

やっかいだから

やっかいは、めんどうだから

 

おなじでいいなら

いつまでも

 

おなじでいいなら

にぎにぎしく

 

ふたごはなかよし

なかよしはしあわせ、ね

 


愛おしい生活

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この生活が愛おしい

こどものいる生活が愛おしい

 

愛おしさは

芯となって

核となって

 

真綿のようなかるさで

錨のようなおもさで

 

生活のささえとなり

家族のささえとなり

家庭のすがたとなる



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