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将来の夢

「皆の将来の夢は何かな?」子供達の手が一斉に挙がる。公務員公務員お嫁さん公務員お嫁さん。「いやに現実的だね。もっと大きな夢はないのかな。例えば、政治家とか」子供の一人が口を尖らせる。「だって政治家って呼び捨てにされたりバカ呼ばわりされたりでしょ。そんなの嫌だよ」

綺麗なもの

「素敵な絵。あっちゃんセンスあるね」「美的感覚は小さい頃からどれだけ綺麗なものを見てきたかで決まんだよ」「ふうん。でも美術とか興味ないでしょ」幼馴染の篤は私をじっと見つめる。「なによ」「綺麗なものはアートだけじゃねえよ」「は?」篤は再び読みかけの漫画に目を戻す。

ヴヴヴ

 床を擦る音で目が覚めた。ずるり。それはベッドの中に入ってくる。太腿に冷たい感触。やめてよ。ヴヴヴ。やめてったら。ヴヴヴヴ。たくあんは払いのけようとする私の手をかわし、股の間に濡れた身をこじ入れてくる。ねぇ、せめてシャワーを浴びてきて。ヴヴ。お願い。痒くなるから。

戸締まり

「戸締まりは大丈夫かい? こっちのニュースでもやっていたけど日本中が吸血沢庵だらけじゃないか」『大丈夫よ。心配性ね』「新聞受けは?」『あ』「バカ! 奴らは少しでも隙間があれば入ってくるんだよ」『すぐガムテープて閉じてくるわ』「急げ」『ああっ』悲鳴。通話が切れる。

喫煙室

「あー煙草吸いたい」「せっかく博物館に来てるんだから少しぐらい我慢しなさいよ」「お。喫煙室あるみたいだぞ。一服してくるから先見てて」奴は煙のように消え去る。「もう」縄文人、弥生人と精巧な人形の展示が続く。そして現代人の隣のガラス部屋には煙草を吹かすうちのアホの姿が。【煙人】

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