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まえがき

いま、リビングの端の小さなテーブルの上で、写真の母がやさしく笑っています。

病が出ていないときの母は、人一倍明るくて元気な人でした。

この歌集に出てくる病んだ母は、母の一部分でしかありません。

そしてそんな母への私の想いも、ほんの一部の感情に過ぎません。

でも、肉親であるがゆえの強い感情が、すこやかな母を押しのけるようにして、このような歌を書かせました。

今は思います。

どんな感情であろうと、私の人生に陰影を与えてくれ、私を強くしてくれたことには違いない…と。

そしてまた、多少強がりを言うのなら、苦しかったけれど何も感じずに生きるより良かったのかもしれない…と。

心の病に苦しむ人、その家族や友人…もし、あなたがそういう人の1人であるなら、少しでも救いの気持ちを感じていただければと願います。

重い歌ですが、私自身、吐き出すことで救われたのは事実なのですから。

 

                           2010年12月 風の強い夜 伊東柚月

 

  

  


いびつな太陽

 

 

 

 

 


童女

 

 

 

 

 


黄色い目玉焼き

 

 

 

 

 


幼い日

 

 

 

 

 



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