閉じる


<<最初から読む

1 / 18ページ

物語

 むかしむかしでない、少し昔、怪物がこの国にやって来たとさ。その頃、ヒトビトは怪物が大量の電気をつくってくれるというので、もてなしたそうな。

 しかし、怪物はヒトビトから忌み嫌われるようになり、どこにいっても石を投げつけられる有様でした。怪物は、「トイレを作ってもらえんから、ウンチをしちゃいけんのか?」と悲しくなりました。

 ヒトビトは怪物を見るたびに、「お前の糞毒のせいで体の具合が悪くなる。」と口々に言ったそうな。

 ある日、柿太郎という若者が怪物を成敗しにやってきたとさ。柿太郎はそのときに怪物の悩みを訊き、トイレを作ってあげました。怪物は喜んで柿太郎に礼をいい、そのトイレに乗って飛んでいったそうな。

 めでたくもあり、めでたくもなし。

 

 

・注意事項

 このゲンシ物語の原作は、一部の人には知られている。

 柿太郎は、桃太郎よりも先に、蛙と蟹と烏(柿太郎に合わせて頭文字が「か」で統一されている)を連れて鬼退治に出かけたそうな。

 この本(Nuclear poop)に書かれている知識程度で柿太郎になったつもりで怪物に立ち向かおうなどと考えてはならない。

 

 原作どおり、返り討ちとなるのがオチである。

 

 


餌(燃料)

・BWR(沸騰水型原子炉

 UO2   :二酸化ウラン

 UO2Gd2O3(ガ ドリニ ア)を 添 加 した混合酸化物

 

 化学的な毒性に加えてウランは放射能を持つため内部被曝の原因となる。ヒトの場合、特に腎臓が損傷を受ける。

 

・PWR(加圧水型原子炉)

  低濃縮の二酸化ウラン (UO2 

 

・FBR(高速増殖炉)

 MOX燃料:プルトニウム239Puと、ウラン235Uと、核分裂をほとんど起こさないウラン238U 

 

 プルトニウムとその化合物の化学的な毒性は他の一般的な重金属(毒物)と同程度である。

 

・ATR(新型転換炉)

 プルトニウムを添加した低濃縮ウラン。

 

・その他

 GCR(ガス冷却炉)

 減速材黒鉛、冷却材COを使用する原子炉である。天然ウランを燃料として炉心で加熱されたCOにより熱交換器で蒸気を発生させてタービンを駆動する形式である。

 

 

 

怪物はかなりの偏食であり、胃袋(原子炉)で核反応を起こして発生さた熱によって、その血を蒸発させて心臓(タービン)を動かして発電する。

 

 

 


 

 

・BWR

 減速材、冷却材として軽水(H0)が使用される。

 炉心での核分裂によって発生する熱で軽水が蒸発し、蒸気タービンが駆動される。

 蒸気圧力は低く、熱交換器を必要としない。

 

 

・PWR

 減速材、冷却材として軽水が使用される。

 一次冷却水は加圧されて沸騰が抑えられ、熱交換器である蒸気発生器を介して2次冷却水に伝熱され、蒸気タービンが駆動される。

 

 

・FBR

 減速材を使わず、一次冷却材として低融点金属(Na)が使用される。2次冷却材が水の場合、漏れたNaと反応してNaOHと水素が発生し、水素爆発の危険がある。

 

 

・ATR

 減速材として重水(D0:Dは重水素)が使用され、冷却材として軽水が使用される。

 

・海水

 

 怪物は大量の海水を飲みこむので、海岸近くに生息する。

 


大便(放射性廃棄物)

餌の種類が少ないのに対して、排泄物の種類が多いのが特徴的である。 

核分裂生成物FP(Fission Products)は放射性による毒性と化学的な毒性をもつ。 

 

括弧内は質量数と原子番号、元素記号、半減期、崩壊形式 

  

  

・セレン(7934Se 29.5万年、β-崩壊⇒7935Br)  

 微量レベルであれば人体にとって必須元素であり、抗酸化作用がある。必要レベルの倍程度以上で毒性があり摂取し過ぎると危険。  

  

・クリプトン(8536Kr10.8年、β-崩壊⇒8537Rb  
   ガス自体の化学毒性はないが、窒息性がある。  

  

・ストロンチウム(9038Sr28.8年、β-崩壊⇒9039Y  

   十代の若者への遺伝毒性。  

 

・ジルコニウム(9340Zr153万年、β-崩壊⇒9341Nb)   

 火災時に刺激性、腐食性、毒性のガスを発生するおそれがある。 

  

・テクネチウム(9943Tc21万年、β-崩壊⇒9944Ru 

 毒性はかなり低いとみられている   

 

・パラジウム(10746Pd650万年、β-崩壊⇒10747Ag)  

  銀歯として使用されるが、金属アレルギーを起こしやすい。  

 

・スズ(12650Sn23万年、β-崩壊⇒12651Sb)  

  急性毒性の症状としては吐き気、嘔吐、下痢など。  

   

・ヨウ素(12953I1570万年、β-崩壊⇒12954Xe)  

 急性ヨウ素中毒の症状は、口、喉、および胃の灼熱感、発熱、吐き気、嘔吐、下痢、弱脈、および昏睡。  

   

・セシウム(13555Cs230万年、β-崩壊⇒13556Ba)  

  大量のセシウム化合物への曝露は刺激と痙攣を引き起こす。  

   

・サマリウム(15162Sm90年、β-崩壊⇒15163Eu  

    銅・亜鉛・鉛などの金属元素に比べるとずっと化学的毒性は低い。 

  

プルトニウム23994Pu、2.4万年、α崩壊⇒23592U、自発核分裂)  

   急性毒性による半数致死量は経口摂取で32 g、吸入摂取で13 mgで、肺での不均等被曝によって発ガン性が極端に高くなる。内部被曝には特に留意すべきである。  

 

 

 

糞毒性

 

 

 

怪物の糞のにおい(放射線)を嗅いだり、糞をさわったり、もちろん食べたり、また糞のついたものを食べたりすると有害である。 怪物の胃袋(原子炉)から漏れてくる屁(放射線)や、胃袋が爆発して飛散したものも有害である。

 

 

放射線による被ばくの種類

 

・外部被ばく

 身体の外部にある放射線源からの被ばく。

・内部被ばく

 身体の内部にある放射線源から被ばく。

 

 ・全身被ばく

  放射線を全身に受けること。

 ・部分被ばく(局部被ばく)

  放射線を身体の一部に受けること。

 

  同じ線量なら全身被ばくの方が影響の程度は大きくなる。全身被ばくの線量が多いと、全ての組織や臓器に影響が出る可能性がある。

 

 放射線の影響の分類

 

・ 確定的影響

  一定量の放射線を受けた場合に現れる影響。

  発ガンを除く身体的影響において、しきい線量がある。しきい線量を越える被ばくでないと、影響は発生しない。

      しきい線量(閾値)について、ここでもっともらしい値を列挙したところで何の安心感も得られはしない。なぜなら、一般人は線量計を着けて生活しているわけではないからである。

  怪物に対する安全が確保されない限り、安心などできない。

 

・ 確率的影響

 しきい線量がなく表われる影響(発ガン、遺伝的影響)。放射線を受ける量が多くなるほど、影響が現れる確率が高まる。

 

 

身体的影響 

 放射線を受けた当人に現れる影響であり、急性障害と晩発性障害がある。 

  急性障害は、放射線を受けて数週間以内に起こる障害。 

  晩発性障害は、放射線を受けて数ヶ月から数年後に起こる障害。  

 

遺伝的影響 

   放射線を受けた人のこどもや孫に現れる影響 

 

 



読者登録

無名のヒトさんの更新情報・新作情報をメールで受取りますか?(読者登録について